2007年10月1日(月)「しんぶん赤旗」

高齢者医療

負担増制度の撤回を

TVで小池氏 福祉財源、消費税でなく


 日本共産党の小池晃政策委員長は三十日、フジテレビ番組「報道2001」、NHK「日曜討論」に出席し、福田政権に対する評価や高齢者医療制度、消費税問題などについて各党の政策責任者と討論しました。


 小池氏は福田政権について、参院選の結果にみられるように「国民の多くは小泉・安倍政権と違う政治を求めている。ただその中身はまだ十分示されていない」と指摘しました。

 福田康夫首相は“基本路線は変わらない”と述べる一方で、来年四月から負担増となる後期高齢者医療制度の問題などで、「凍結」を打ち出してきているとして、「これは、いままでの路線が破たんしたということだ。そうであれば、本格的な見直しに進まなければならないし、私たちはそのためにがんばりたい」とのべ、日本共産党は弱肉強食の「構造改革」路線そのものの転換のためにがんばると強調しました。

 また、歴史問題で、福田首相が靖国不参拝と「アジア重視の外交」を打ち出していることについて、「だとすれば、過去の負の遺産をしっかり清算すべきだ」と指摘。沖縄戦の「集団自決」の記述から日本軍の関与を削除させた教科書検定意見の撤回などの声に「しっかりと応えていくべきだ」と述べました。

 高齢者医療費の個人負担増について、自民党の谷垣禎一政調会長は、「少し凍結も考えなければいけない」と発言しました。

 小池氏は「制度そのものに問題がある」と強調。「後期高齢者」などといって、病気も多く、低所得者が多い階層だけを切り離して別の保険制度をつくり、結果として大変な負担増を招く問題点を指摘しました。その上で小池氏は「見直すのであれば、来年四月からの実施は中止して、制度そのものを撤回すべきだ」と強調しました。

 討論では、社会保障費の財源について問われた谷垣氏が、消費税増税の議論に言及しました。

 小池氏は、「税の問題では、すぐに消費税というふうに、なんでなるのか」と批判。先日発表された法人企業統計でも、十年前と比べて大企業の収益は二倍以上になる一方で税負担は一割しか増えていないと指摘し「史上最大の収益を上げている大企業に応分の負担を求めていく道をまず検討すべきだ」と強調しました。

 さらに、年金の財源として消費税を上げる議論に対して、二兆八千億円の庶民負担増となったこの間の定率減税の廃止と年金課税の強化も基礎年金の国庫負担の二分の一への引き上げが口実にされたのに、年金には五千億円しか使われていないと指摘。「今度また消費税(増税)なんて、一枚の証文を使って二度取りたてるようなやり方は本当にひどい」と批判しました。



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