2007年10月3日(水)「しんぶん赤旗」

日本郵政グループ

常勤も保険証きかず

民営化対策怠る


 民営化対策を怠り、非常勤職員ゆうメイトと家族十五万人が一カ月間も健康保険証がない状態となっている日本郵政グループで、二十四万人の常勤職員でも保険診療ができない事例が起きていることが分かりました。

 常勤職員は、民営化後も国家公務員共済に加入することとし、九月上旬から新しい組合員証への切り替えを始めました。

 ところが、新しい組合員証に「平成十九年十月一日交付」と記載されていたため、医療機関から保険診療を断られる事例が相次ぎ、「全額自己負担になるといわれた」との苦情が相次ぎました。

 共済組合では急きょ、「医療機関各位」と題した文書を作成し、この文書を組合員証に添えて医療機関に提出するように呼びかけました。

 この文書では、新しい組合員証を使った場合などケース別に診療報酬の請求方法を明記。添付した一覧表をもとに医療機関の所在地がある都道府県の保険者番号を使って請求するように指示する複雑なもので、「保険者番号と組合員番号が不一致でも再審査請求は行わない」とわざわざ表明せざるをえませんでした。

 医療機関で保険証について問われた常勤職員は「病院からいわれて驚いた。民営化を強行し、とるべき対策を怠っていた責任が問われる。国民や労働者に民営化のツケを押し付けることは許されない」と話しています。



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