2007年10月5日(金)「しんぶん赤旗」

海自燃料の転用禁止指示

米軍幹部「知らない」


 アフガニスタン作戦とイラク作戦を指揮する米中央軍のホームズ副作戦部長は三日、ワシントンでの記者会見で、自衛隊提供燃料のイラク戦争転用疑惑に関して、海上自衛隊から米軍艦船に供給された燃料をアフガン作戦だけに使うという米軍内の指示があるかどうかについて、「知らない」と答えました。

 この問題に関し日本政府はこれまで、海自の給油は「テロ対策特措法に基づくものであることを…対象国との間の交換公文に明記」し、供給された燃料は「(同法の)趣旨に沿って適切に使用されているものと認識している」と表明しています(二日付答弁書)。テロ特措法はアフガン戦争への支援に限定した法律であり、同法のもとで海自は、米軍主導の「不朽の自由作戦」(OEF)の海上阻止活動に参加する外国艦船に給油しています。

 ホームズ氏の発言は、海自が供給する燃料全体の八割を受け取っている米軍当事者の幹部が、そうした日本との合意に基づく米軍の指示があるかどうか知らないと認めたものであり、重大です。

 同氏は、「日本の補給艦から給油された後はOEFだけで作戦行動するようにという、米軍から米艦船への指示があるか」との問いに対し、「そうした指示は知らない」と答えました。

 また、「供給された燃料がOEFに使われているか『イラクの自由(作戦)』(イラク戦争)に使われているかについて」も、「私には見えていない」「知らない」と述べました。



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