2007年10月14日(日)「しんぶん赤旗」
1割、仕事かけもち
全労連調査 理由は「収入」51%
非正規労働者
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「収入が少ないため、非正規雇用で働く人の十人に一人が仕事を掛け持ちして働いている」―パートや派遣などで働く人がこんな実態にあることが十三日、全労連が発表したアンケート調査からわかりました。夫婦ともに非正規雇用という世帯が六十代で三割にのぼるなど、働いても生活保護水準の収入も得られない「ワーキングプア」がどの世代にも広がっていることが分かりました。
アンケートは、非正規雇用労働者の約一万一千人が回答(昨年九―十月実施)。86%が女性、組合員は45・3%でした。
ダブルワークで働く人は、組合員は男性で16・6%、女性で8・6%にのぼり、組合未加入者では男性で12・9%、女性で8・6%。理由について「収入」と答えた人が51・7%と最多で、「やりたい仕事」と答えた人は17%にすぎませんでした。
非正規で働く理由(二つまで選択)としては、「正規の仕事がなかった」が男女を問わず30%を超えており最多。「家事・育児・介護等の両立」と続き、二十代で「他にやりたいことがある」と答えたのは10%にすぎませんでした。
夫婦とも非正規雇用と答えた女性の割合は、二十代が7・8%で最も低く、年齢が上がるにつれて増え、六十代では、ほぼ三人に一人が非正規雇用だと答えました。
職場に同じ仕事をしている正社員がいる、と答えた人は、男性の方が多く、組合加入の違いをこえて60%弱、女性は組合員が40・2%、未加入が43・8%でした。正社員との待遇格差を感じる人は、女性組合員で66・1%、未加入女性で49・3%など、男性も含めて過半数が格差を訴えました。