2007年10月17日(水)「しんぶん赤旗」
薬害C型肝炎
418人に感染告知を
厚労省に原告・弁護団要望
汚染された血液製剤を投与された人がC型肝炎に感染した問題で、薬害肝炎全国原告団と弁護団は十六日、製薬会社から二○○二年に国に報告された肝炎発症例の四百十八人に対し、緊急に血液製剤投与と感染の事実を告知し、実態を調査するよう求める要望書を厚生労働省に提出しました。
薬害肝炎問題では、旧三菱ウェルファーマ(現田辺三菱製薬)が四百十八人の肝炎発症例を報告し、厚労省が○二年夏に公表しました。
弁護団によると、発症例には投与時期や症状が書かれていましたが、氏名など患者を特定する情報はありませんでした。国はその後も患者を特定する作業はしておらず、四百十八人には現在も感染の告知はされていません。
弁護団は、製薬会社が四百十八人分の住所や氏名を把握している可能性があり、国が被害を把握しながら放置したことで、患者の健康や生命が脅かされたなどと指摘、二十二日までに回答するよう求めています。