2007年10月21日(日)「しんぶん赤旗」

米空軍・核兵器誤送

管理ずさんさ示す

調査結果報告 関係者70人を処罰


 【ワシントン=山崎伸治】今年八月末、米空軍のB52戦略爆撃機が核弾頭を搭載した巡航ミサイル六基を積んだまま米本土上空を飛行した問題で、米空軍は十九日、ゲーツ国防長官に調査結果を報告し、関係者七十人を処罰しました。


 記者会見でニュートン空軍副参謀補は「単発的な事件で武器は空軍兵士の手を離れておらず、けっして無防備な状態ではなかった」と強調。「一連の手続き上の過失と人的ミスのため、動かしてはならない核兵器を積み込んで輸送した」と述べ、五つの誤りがあったと説明しました。

 ウィン空軍長官は記者会見の冒頭、「通常は核兵器が関与しているかどうかについて、肯定も否定もしないのが方針だ。今回の事件についてはとくに例外としたい」とわざわざ説明。「前代未聞」の事件だったことを印象付けました。

 事件は八月二十九日から三十日にかけて、核弾頭を積んだB52がノースダコタ州マイノット空軍基地からルイジアナ州バークスデール空軍基地の間を飛行。その間、飛行士は核弾頭の存在に気づいていなかったというもの。当時、すぐさまブッシュ大統領に報告されるなど深刻な問題となり、核兵器管理のずさんさが指摘されていました。



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