2007年10月25日(木)「しんぶん赤旗」

原発7基、地震計なし

吉井議員質問に経産省


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(写真)質問する吉井英勝議員=24日、衆院経済産業委

 全国の原発五十五基のうち七基で、建屋内に地震計を設置していない―。二十四日の衆議院経済産業委員会で、日本共産党の吉井英勝議員が指摘し、経産省が認めました。吉井議員が、原発各号機ごとに地震計を設置させるよう求めたのにたいし、甘利明経産相は設置検討を約束しました。

 七月の中越沖地震によって、柏崎刈羽原発で約三千件の事故・損傷が起こったことを踏まえ、吉井議員は「原発各号機ごとに地震動の測定を継続することが必要だ」として、地震計設置状況を確認しました。

 経産省は、揺れを感知して原子炉を停止するための感知器は原発各号機に設置されているものの、地震動による施設への影響を観測するための地震計の設置は「事業者の自主的なとりくみ」と答え、そのうえで一つも設置していない原発が七基あることを認めました。

 吉井議員は、九州電力の原発六基のうち未設置が四基もあり、とくに玄海原発では1号機の運転開始から3号機ができるまでの約十九年間、一つも地震計が設置されていなかったことを明らかにしました。

 甘利経産相は「中越沖地震の影響をうけた柏崎刈羽原発でもそれぞれのプラント(各号機)で地震動の大きさや伝わり方の違いがあるようだ。そういった知見が、原子炉の耐震安全について重要だと指摘されている。(全号機への地震計設置については)専門家の委員会に検討を依頼するところだ」と答えました。

 地震計設置がゼロの原発七基は、北海道電力泊2号機▽関西電力大飯2号機、高浜2号機▽九州電力玄海1、2、4号機、川内2号機。


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