2007年10月29日(月)「しんぶん赤旗」

給油量

「ミス」では済まぬ

TVで市田氏 隠ぺい疑惑の解明を


 日本共産党の市田忠義書記局長は二十八日、NHK「日曜討論」、フジテレビ系「報道2001」に出席し、証人喚問を受ける守屋武昌前防衛次官の海上自衛隊のインド洋上での給油活動をめぐる隠ぺい問題や給油活動を継続する新テロ特措法案について各党幹事長らと討論しました。

 市田氏は、「新テロ特措法を審議することと守屋氏の疑惑を解明することは一体不可分の関係にある」と強調。二〇〇三年二月に海自補給艦が米補給艦を通じ空母キティホークに八十万ガロン給油したのに政府が二十万ガロンだと説明し、イラク戦争に参加していない根拠にしていたことをあげ、「(政府が)隠ぺいした疑いがある。この中心に座っていたのが守屋氏だ」と指摘しました。

 さらにキティホークの艦長が、日本から八十万ガロンの給油を受けたことを明らかにした数日後、福田康夫官房長官(当時)や石破茂防衛庁長官(同)が「アメリカ側に確認」して二十万ガロンだったと述べていることを紹介。「防衛庁の誰がアメリカの誰にたいして何を確認したのかをはっきりさせないといけない。単なる事務上のミスでは済まされない」「(日本の給油は)イラク戦争に使われていないという前提があって、つじつま合わせのために、八十万ガロンでは困る、二十万ガロンでなければならない、と言った疑いが極めて濃い」と指摘しました。

 さらに市田氏は給油活動について「アメリカは海上阻止活動だけでなく、イラク戦争とアフガンへの空爆を一体としてやっており、区別のつけようがない」と指摘。世論調査でも六割の人が「報復戦争でテロはなくならない」と答えていることなどをあげ、「戦争や戦争への協力ではなくて、和平の方向、貧困、干ばつ、医療などへの支援に切り替えることが大事だ」と主張しました。国会の会期延長についても市田氏は「悪法を通すための延長はやめるべきだ」と強調しました。



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