2007年10月31日(水)「しんぶん赤旗」
基礎年金財源
全額税方式なら消費税7.2%
大門議員告発 企業負担はゼロ
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「基礎年金をすべて消費税で賄うと、企業負担がゼロに軽減され、7・2%の消費税が必要になる」―。日本共産党の大門実紀史議員は三十日の参院財政金融委員会に、現行の基礎年金財源を全額消費税に移行した場合、約四兆円の企業負担がゼロになるとの試算を示しました。
基礎年金の「全額税方式」は、御手洗冨士夫キヤノン会長(日本経団連会長)ら経済財政諮問会議の四人の民間議員が、二十五日の同会議に一つの選択肢として提示しています。日本経団連は、基礎年金への消費税の活用を求めています。
大門氏は、基礎年金を「全額税方式」に移行した場合、すべて消費税で賄うと税率約7・2%に相当するとの試算を提示しました。また、同試算では、約四兆円の厚生年金の企業の保険料負担がゼロになることも示しました。
日本共産党は、全額国庫負担の「最低保障年金制度」を提案。その財源は無駄な大型公共事業の見直しなどの歳出改革と、大企業・大資産家減税をあらためることでまかなうことを提案しています。
大門氏は、消費税を年金財源に充てた場合、企業負担の軽減分を、消費税増税という国民負担増でまかなうことになることの危険性を告発しました。
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