2007年11月1日(木)「しんぶん赤旗」
薬害肝炎 全面解決したい
衆院厚労委 高橋議員に舛添厚労相
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血液製剤「フィブリノゲン」を投与され、C型肝炎に集団感染させられた薬害肝炎問題で、舛添要一厚労相は三十一日、非加熱第九因子製剤「クリスマシン」によるものも含めて「全面的に解決したい」とのべ、原告全員の救済へ決意を表明しました。衆院厚生労働委員会で日本共産党の高橋千鶴子議員の質問に答えました。
高橋氏は、問題の発端が、一九八六年から八七年にかけて青森県三沢市の産科医院で「フィブリノゲン」を投与された妊婦八人の集団感染だったことを示し、原点への対応がどうだったかを検証することが厚労省の責任を明らかにする上で重要だと提起しました。
そのうえで二〇〇二年八月に厚労省が発表した「フィブリノゲン製剤によるC型肝炎ウイルス感染に関する調査報告書」に添付された三沢市の集団感染患者を診た医師の手紙を紹介。医師は八七年四月十五日付で厚生省(当時)に警告を発していました。
高橋氏は、医師が「八例中八人が発症、すなわち100%は高率と考え、ほかの医療機関においても多発するものと思われる」と書いていた副作用報告書を読み上げ、この医師の思いを厚労省が受けとめてこなかった不作為を批判。「娘だけでも救ってほしい」との原告の悲痛な声も紹介し、「クリスマシン」も含めて原告全員の救済と薬害肝炎問題の全面的解決を求めました。
舛添厚労相は、「八七年当時、きちんと対応していれば(薬害肝炎は)相当防げた」「二度と繰り返してはならない」と答えました。