2007年11月2日(金)「しんぶん赤旗」

国民の声受け自衛隊撤収 歴史的な日

憲法まもる3つの新たなたたかいを

志位委員長がよびかけ


 日本共産党の志位和夫委員長は一日、国会内で記者会見し、現行テロ特措法が二日午前零時に期限切れになり、インド洋で米軍艦船などに給油活動をしてきた海上自衛隊の艦隊が撤収することになったことについて、次のようにのべました。


写真

(写真)記者会見する志位和夫委員長=1日、国会内

 、憲法に違反して海外に派兵された自衛隊の部隊が、国民世論を受け、政府の方針に反して、撤収されるのは初めての歴史的出来事であり、国民の世論と運動による画期的成果です。今日は、国民の声を受けて、自衛隊が撤退する歴史的な日です。

 その上で、憲法をまもる三つの新たなたたかいをよびかけるものです。

アフガン戦争支援の再派兵を許さない

 、第一は、アフガニスタン戦争を支援する自衛隊の再派兵を許さないことです。

 海上自衛隊による支援活動であれ、ISAF(国際治安支援部隊)への陸上自衛隊の参加であれ、いかなる形であれ、憲法をふみにじる海外派兵を許さないという立場を堅持したたたかいが大切です。

 アフガンの現状は、テロに報復戦争で対応する道は完全にゆきづまっていることを示しています。テロ根絶のうえでも、いま必要なのは、報復戦争支援を中止し、アフガニスタン国内で開始されている政府と反政府勢力との包括的な和平合意の努力を促進する国際環境をつくるための外交努力です。

イラクからの自衛隊の即時撤退を

 、第二は、イラクからの自衛隊の撤退をはかることです。

 イラク特措法は、今年六月、自公によって二年間延長が強行されていますが、その後下された参院選の審判にてらすならば、イラクからの自衛隊撤退も国民の民意であることは明りょうであり、政府はこの民意にしたがうべきです。

 イラク戦争が、アメリカが国連安保理の承認もなしに開始した国連憲章違反の無法な戦争であるということは、国際社会の圧倒的多数の声です。侵略戦争がもたらしたイラク情勢の悪化という現実にてらしても、期限を決めた米軍の撤退と占領の終結こそが必要であり、米軍支援の自衛隊はすみやかに撤退させるべきです。

憲法改悪反対のたたかいの新たな発展を

 、第三は、憲法改定反対のたたかいを大きく前進させることです。

 憲法を踏み破った海外派兵活動を撤収に追い込んだことは、憲法擁護のたたかいにとっても大きな成果です。

 参院選での国民の審判、憲法改定を正面から掲げた安倍内閣の崩壊は、改憲の動きにたいするブレーキとなりましたが、自民党が「新憲法草案」に示された改憲方針を公式に掲げ、その実現をめざしていることには変わりがありません。

 九条改憲のくわだては、アメリカの強い圧力のもとに、日米の支配勢力が共同で推進してきた大がかりな動きであるだけに、ここで手を緩めず、改憲反対の一点での国民的多数派をつくるための新たなたたかいの前進をはかることをよびかけるものです。

 わが党は、全国各地で大きく広がる「九条の会」をさらに発展させるために、その一翼をになって奮闘するなど、草の根からの運動の発展のために力をつくす決意です。



■関連キーワード

もどる
日本共産党ホーム「しんぶん赤旗」ご利用にあたって
(c)日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 TEL 03-3403-6111  FAX 03-5474-8358 Mail info@jcp.or.jp