2007年11月2日(金)「しんぶん赤旗」
自由貿易協定どう対応
紙議員 民主の農業法案ただす
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日本共産党の紙智子議員は一日の参院農林水産委員会で、民主党が同院に提出した「農業者戸別所得補償法案」について質問しました。
紙氏はまず、日本農業を衰退させてきた最大の原因が農産物輸入自由化にあることを指摘。「輸入自由化が進めば、国内の農産物は輸入農産物に価格的に太刀打ちできず、生産面積によって所得補償をする民主党案では、生産が縮小すれば所得補償も減少する」と法案の問題点をのべ、WTO(世界貿易機関)やFTA(自由貿易協定)への民主党の対応をただしました。
民主党の平野達男議員は、「自由貿易に立脚した日本は、基本的にWTOやFTAの推進は図っていかなければならない。しかし、農産物の自由化にすぐつながらないよう関税や直接支払いによって守るべきものを守っていく」と答えました。
紙氏は、民主党マニフェストが「(国内生産物の維持拡大と)各国とのFTA締結の促進を両立させます」と明記していることや民主党内に異なる意見があることも指摘し、実際に農産物輸入自由化推進につながらない保証はあるかを問いました。
平野氏は、「確かにいろいろ(意見は)ある。民主党の中の考えはマニフェストなどに示しているとおりだ。基本的にWTO、FTA推進だが、守るべきものは守るというのが民主党の方針だ」とのべました。
輸入自由化への対応では、推進派の自公議員からも質問が集中しました。