2007年11月4日(日)「しんぶん赤旗」
密室会談は国民不在
日テレ系番組で 穀田国対委員長
日本共産党の穀田恵二国対委員長は三日、日本テレビ系「ウェークアップ!ぷらす」に出演し、福田康夫首相と小沢一郎民主党代表の密室党首会談や新テロ特措法案の問題について、各党出席者らと討論しました。
密室の党首会談で話し合われた「大連立」について冒頭、自民・民主両党の議員が「(大連立は)ありえない」(民主・原口一博衆院議員)、「この話は、そもそも小沢さんの方からもちかけた」(自民・石原伸晃衆院議員)などと応酬が続きました。
穀田氏は、「結局密室でやるからこうなる。要するに国民不在だ。自民党からすれば、(政権運営に)いき詰まって談合政治をもちかけた。民主党はそれにのった。二大政党制なるものの醜悪な姿をみた思いがする」と厳しく指摘しました。
与野党の議席が衆参でねじれていることが今回の事態の背景にあるという出席者の指摘に対し、穀田氏は、「国会がねじれているというが、民意がねじれているわけではない」と強調。参院の与野党逆転で、隠されていた資料が出てきたり、与党による強行採決が難しくなったり、政策面でも被災者生活再建支援法の改正にむけた機運が起きるなど「前向きの変化がある」と強調しました。
その上で、穀田氏は、野党共闘について、「(民主党には)今回のことについて、説明責任を果たしてもらわなければならない」とくぎを刺した上で、「前向きの政治の変化を堂々と進めることに共闘の中心ポイントをすえていきたい」と述べました。
期限切れとなったテロ特措法にもとづくインド洋での自衛隊の給油活動について、司会から六年間の総括を問われた穀田氏は、「六年間で、アフガニスタンの現状やテロリストの行動はどうなったのか。これが見極めるべき根本問題だ。日本がやったことはなんだったのか。日本の給油は空爆支援に使われ、アフガン、イラク戦争につかわれた。国際貢献でもなんでもないという本質が明らかになった」と指摘しました。
原口氏は「穀田さんがいったように戦争でテロはなくならない」と話しました。
一方、出席した森本敏拓殖大学教授は、「あの海域は日本のシーレーン(海上輸送路)の中心。エネルギー安全保障の面からみても(自衛隊は)重要な貢献をしている」と発言しました。
穀田氏は、「そんなことをいい出したら、あそこに油を頼っているとか、食料を頼っているとか全部いえる。未来永劫(えいごう)、全世界に自衛隊を派兵しなければいけなくなる」と指摘。「いま大事なのは、現地アフガンで起こっている政治的解決のプロセスを後押しすることだ」と強調しました。