2007年11月4日(日)「しんぶん赤旗」
仮設住宅に風除室
中越沖地震 冬が来る前 設置
新潟県生健会と被災者要望実る
新潟県中越沖地震の被災者が強く望んでいた仮設住宅玄関の風除室設置が、県生活と健康を守る会連合会の取り組みで実りました。希望者には中旬から工事が始まることが決まり、被災者は喜んでいます。
同会が柏崎市の五百三十戸の仮設住宅を訪問して実態と要求を調査した際に、仮設住宅には玄関がなく、ドアから室内に直接風雨、雪が吹き込むため、多くの被災者から要望が出ました。
そのため、被災者とともに直ちに県と国に要求。その後も繰り返し県などに粘り強く設置を求め、国は「県が必要と認めれば補助する」と回答。県も復興基金のメニューに盛り込むことを決め、設置が決まりました。日本共産党県委員会も国や県に設置を要求していました。NPOなどの設置の寄付があった柏崎市をのぞく市町村で、復興基金での設置となります。
設置は、三年前の中越大震災のときにも求めましたが、実現しませんでした。このため、自前で設置した被災者がたくさん出ました。国(厚生労働省)の仮設住宅標準設置基準には風除室がないため、基準の改善が必要になっています。
柏崎生活と健康を守る会・宮崎栄子会長の話 冬が来る前に設置が実現できてよかったです。海に近い柏崎の雪は上からでなく、横から吹きつけるため、一枚の開き戸では開けたら部屋に雪が舞い込んでしまうからです。すでに自己設置した方にも基金事業で補助されることになりました。引き続き被災者の要望実現で頑張っていきたい。