2007年11月6日(火)「しんぶん赤旗」
「安定財源確保が一つの柱」
08年度答申で政府税調会長 消費税増税盛り込む
首相が会合出席
政府税制調査会(首相の諮問機関)の香西泰会長は五日、総会後に記者会見し、安定財源の確保が「一つの柱だ」と述べました。今月末にもまとめる「二〇〇八年度税制改正答申」に、社会保障財源の確保にむけ、消費税増税が必要との考えを盛り込むことを改めて示唆しました。
同日の会合には、福田康夫首相が出席。冒頭のあいさつで、社会保障、年金制度「改革」について「必要な安定財源を確保し、将来への負担を先送りしないことが政治の責任だ」と強調しました。
猪瀬直樹委員(東京都副知事)は、「制度維持の財源に消費税増税が必要だとのメッセージをださなければいけない」と発言しました。
香西氏は記者会見で、「歳出削減を徹底して実施した上で、それでも対応しきれない社会保障や少子化などに伴う負担増に対する安定的な財源を確保(すること)」を求めた昨年十一月の安倍首相(当時)からの諮問を紹介。「安定財源をなんとか確保する方向を考えなければならないというのが一方の柱だ」と述べました。
一方、香西氏は法人税については「日本も世界並みをねらった方がいいという考えが前々からあった」と指摘。法人税引き下げについては、「政府税調でもまだ、内部的議論が続いている」と述べました。
■関連キーワード