2007年11月8日(木)「しんぶん赤旗」
“米軍の行動 教えてくれず”
元海幕課長、秘密会で証言
インド洋で活動していた海上自衛隊がイラク作戦に参加していた米空母キティホークに間接給油していた問題で、衆院テロ特別委員会は七日、二〇〇三年当時に海上幕僚監部防衛課長だった寺岡正善氏の参考人質疑を「秘密会」で行いました。
間接給油が発覚した〇三年五月当時、福田康夫官房長官は、「米側に確認し、旧テロ特措法の目的外の使用はない」と記者会見で表明。イラク戦争には使われていないとの説明を繰り返してきました。
この問題で日本共産党の赤嶺政賢議員は、寺岡氏が当時の担当課長として米側に確認をしたのかをただしました。
寺岡氏は「当時、米海軍の行動は(米軍側に)聞いても教えてもらえなかった」「(米空母)キティホークの浮かんでいる海域から、(自分が)OEF(「不朽の自由作戦」=対テロ報復戦争)の任務だと判断した」と証言。この問題で、米側に確認せず、「OEFに使われた」としたのは寺岡氏自身の「判断」でしかなかったことを認めました。
質問後、赤嶺氏は記者団に対し、「海幕が米側に問い合わせもしないで、米艦への給油がイラク戦争の準備に使われなかった根拠にしてきたということだ」と批判。「(今後も)時間をとって国民の前に(この問題を)明らかにしていくべきだ」と述べました。
同日の参考人質疑は、マスメディアの取材も一般傍聴も認めず、国会議員の傍聴さえ認めない形式で開かれました。日本共産党は、この参考人質疑を秘密会とすることに反対していました。