2007年11月8日(木)「しんぶん赤旗」
労働2法案を可決
自公民など賛成 共産党は反対
衆院委
衆院厚生労働委員会で七日、最低賃金法改定案と労働契約法案が自民、公明、民主などの賛成多数で可決されました。日本共産党は、最賃法改定案は抜本的な引き上げにつながらないとして反対。労働契約法案は使用者が一方的に労働条件を引き下げるしくみをつくるものだとして反対しました。社民党は労働契約法案のみ反対しました。
前国会から継続審議の両法案は、自民、民主両党が修正協議を行い、公明党を加えた三党が修正案を提出していました。
最賃法改定案は、最低賃金を決めるさい、「健康で文化的な最低限度の生活を営むことができるよう、生活保護との整合性に配慮する」などの文言を加えただけのもの。
反対討論で日本共産党の高橋千鶴子氏は、最低賃金が生活保護基準を下回らないのは当然だが、生計費の水準も明確にされておらず、抜本的引き上げには結びつかないと指摘。政府の検討会で生活保護水準の見直しが検討されているもとで、最低賃金も連動して引き下げられる恐れもあるとのべました。
労働契約法案について高橋氏は、労働者と使用者が対等の立場で結ぶべき労働契約にもかかわらず、労働者が合意しなくても、使用者が就業規則を変更することで労働条件を引き下げられるしくみが盛り込まれていると批判しました。
また、解雇の金銭解決制度などが検討課題とされていることをあげ、労働法制のさらなる規制緩和の受け皿づくりに結びつく法案は許されないとのべました。
■関連キーワード