2007年11月9日(金)「しんぶん赤旗」

最賃・契約法案、可決

衆院本会議 共産党は反対


 最低賃金法改定案と労働契約法案が八日の衆院本会議で自民、公明、民主などの賛成多数で可決されました。日本共産党は、最賃法改定案は、抜本的な引き上げに結びつかないとして反対。労働契約法案は、使用者が一方的に労働条件を引き下げる仕組みをつくるものだとして反対しました。社民党は、労働契約法案だけ反対しました。

 最賃法改定案は、最低賃金が生活保護水準を下回る異常事態を解消するため「労働者が健康で文化的な最低限度の生活を営むことができるよう、生活保護との整合性に配慮する」との文言を加えるだけで、国民が願う抜本的引き上げにつながる保障がないものです。

 民主党は、生計費を決定原則とし、全国最低賃金をつくる対案を出していましたが、「生活保護との整合性」規定に憲法二五条の文言を加えるだけの修正で自民党と合意しました。

 労働契約法案は、労働者と使用者が対等の立場で結ぶべき労働契約にもかかわらず、労働者の合意がなくても、使用者が就業規則の変更によって労働条件を引き下げられる仕組みが盛り込まれています。

公務員給与法案 全会一致で可決

 八日の衆院本会議で、国家公務員の給与改定法案が全会一致で可決されました。人事院は九年ぶりの引き上げを勧告しましたが、政府は、一部職員の引き上げを見送り、完全実施の原則を破りました。ただし、一時金も含めると一般職員の多くは引き上げになります。



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