2007年11月21日(水)「しんぶん赤旗」
爆発事故の教訓生かせ
参院委 温泉法改正案を可決
市田議員要求
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参院環境委員会は二十日、温泉法一部改正案を全会一致で可決しました。日本共産党の市田忠義議員はこれに先だつ質疑で、温泉施設の事故の再発防止に向けた政府の姿勢をただしました。
同法案は、今年六月、三人の死者を出した温泉施設「シエスパ」(東京都渋谷区)での爆発事故の教訓から、温泉の採取にともない発生する可燃性天然ガスによる災害防止制度の創設が盛り込まれています。
市田氏は、「シエスパ」を温泉掘削した会社が工事している神奈川県内の温泉ホテルの地下室内施設の調査結果を示し、「今回のような可燃性天然ガスの災害防止の規制が早く実現していれば、シエスパでの事故は防げたのではないか」とただしました。
鴨下一郎環境相は「(シエスパと)同じ構造であれば、同じ事態が起こる可能性があることは確かなので、(源泉は)屋外などにあるべきだと思う。現時点では既存の施設に安全対策をしっかり行っていただきたい」と答弁しました。
市田氏は、同じく現地調査した川崎市でも住宅専用地に「スーパー銭湯」が建設され、近隣住民が計画変更を求めて三万人の請願署名を集めたことを示し「温泉活用にばかり目が奪われ、消費者や周辺住民などへの安全対策や温泉情報の開示を怠ってきた。シエスパの教訓を生かす必要がある」と強調しました。