2007年11月21日(水)「しんぶん赤旗」

温室効果ガス80%削減

50年まで 英首相が検討求める


 【ロンドン=岡崎衆史】ブラウン英首相は十九日、ロンドン市内で地球温暖化問題について演説し、英国の温室効果ガス排出量削減目標の引き上げの必要性について言及し、温暖化で最も被害を受ける途上国の支援強化を日米両国を含む先進諸国に呼びかけました。

 同首相は、「先進諸国は(一九九〇年比で)最大80%、排出量を削減しなければならない」と述べ、二〇五〇年までに九〇年比で60%削減を掲げる現在の英国の独自削減目標が不十分である可能性を示唆。新設予定の温暖化問題の独立委員会に、80%削減目標の検討を求める考えを示しました。

 また、「最も裕福な国々が気候変動を引き起こし、最も貧しい国々が最悪の影響を受けている」と述べ、温暖化問題を引き起こした先進諸国の責任を強調。英国とともに、日米両国、それ以外の主要八カ国、欧州諸国が協力して、途上国の温暖化対策支援を行う新しい基金を創設するよう求めました。

 ブラウン首相はさらに、温暖化対策が雇用創出や経済発展、環境改善による生活の質の向上につながるとし、「英国と世界にとっての最大の機会だ」と訴えました。



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