2007年11月21日(水)「しんぶん赤旗」

未払い賃金などは優先債権

ミートホープ債権者集会 管財人認める


 食肉偽装事件を起こし破産手続きを申し立てているミートホープ(本社・北海道苫小牧市、田中稔元社長)が二十日、札幌地裁苫小牧支部で債権者集会を開き、債権者六十人余が集まりました。

 苫小牧地区労連に加盟する苫小牧ローカルユニオン・ミート分会(横岡リツ子分会長)は、十三人分の労働債権千六百四十四万円を支払うよう強く主張し、労働債権が優先債権だと認めさせました。

 集会は、破産管財人の大川哲也弁護士が破産に至る経緯、ミート社の資産状況、抱えている負債について説明しました。

 ミート社の決算上の負債は、約二千三百二十万円。業者など百三十六人が損害賠償を含め二十二億九千八百十一万円の債権を届けています。

 ミート分会は、未払い賃金と残業代、有給休暇買い上げ、夏季一時金、六カ月保障など労働債権千六百四十四万円を主張。「破産債権認否予定書(暫定)」では、労債の金額を「調査中」としながらも、「優先債権」と認めています。

 管財人が確保したミート社の資産は、約千四百六十六万円と発表しましたが、組合員からは「あれだけ稼いで資産がこれぽっちしかないということはあり得ない」と怒りの声があがっています。

 横岡分会長は「労働債権が優先とされたことはよかった。ミート社は、従業員を働かせて財産を築きあげたのだから、私たちの生活を保障してほしい」と語りました。

 苫小牧ローカルユニオンの森下克弘委員長代理は「優先債権なのはいいが、資産のおさえが少なすぎます。厳しい生活を余儀なくされている組合員に債権額を確保すべきです」と話しています。



■関連キーワード

もどる
日本共産党ホーム「しんぶん赤旗」ご利用にあたって
(c)日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 TEL 03-3403-6111  FAX 03-5474-8358 Mail info@jcp.or.jp