2007年11月22日(木)「しんぶん赤旗」
米軍事会社 日本でも
米レーダー警備、特権適用
青森・車力基地
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米国の民間軍事会社が航空自衛隊車力(しゃりき)基地(青森県つがる市)で、米軍の「ミサイル防衛」用レーダーの警備を請け負っていることが二十一日までに判明しました。民間軍事会社はイラクで米軍の警備などを請け負い、市民を多数殺傷するなど大きな問題を引き起こしており、日本でもそのあり方が問われます。
Xバンドレーダーの警備を請け負っているのは「シェネガ・ブラックウォーター・ソリューションズ」社。国から説明を受けたつがる市によると、同社の要員は約六十人にのぼります。
車力基地には昨年六月、在日米軍再編合意に基づき、弾道ミサイルを探知する「Xバンドレーダー」と呼ばれる「ミサイル防衛」用レーダーが配備されました。米軍準機関紙「星条旗」十月七日付によると、同レーダーを運用しているのは第九四陸軍防空・ミサイル防衛コマンドの分遣隊約百人です。このうち同分遣隊所属の米兵は二人だけ。残りは、米軍が委託・契約したシェネガ社と、もう一つの米民間会社「レイセオン」の要員で構成されています。
レイセオン社は、ミサイル防衛システムなど兵器の開発・生産を行っている軍需企業で、約四十人がXバンドレーダーの操作にあたっています。
イラクでは、米大使館の警護などで米国務省と契約を結んでいる米民間軍事会社「ブラックウォーターUSA」の要員が市民を銃撃し、十七人を殺害(九月)。イラク政府が同社の営業資格停止を表明し、米議会で公聴会が開かれるなど、民間軍事会社に対する批判の声が高まっています。
つがる市は、シェネガ社の要員らは「軍属」扱いになっていると説明。これら要員は、事件や事故を起こしても「公務中」であれば日本側に一次裁判権がないなど、在日米軍の特権を定めた日米地位協定が適用されることになります。
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