2007年11月23日(金)「しんぶん赤旗」

対民主党

首相が協議機関提案

派兵恒久法と社会保障で

小沢氏「国会で」


 福田康夫首相は二十二日、首相官邸での民主党・小沢一郎代表との会談で、自衛隊の海外派兵をいつでも可能にする恒久法と、年金問題など社会保障に関する協議機関の設置を提案しました。

 小沢氏は「あくまで国会の委員会の場、各党の論戦のなかで意見をまとめていくべきだ。特定の政党だけで協議会をつくることには応じられない」と協議機関方式には反対する一方、恒久法について「各党みんなで議論したうえで成案を得る形でやっていきたい」と積極的に進める立場を示しました。

 福田首相は会談でインド洋での海上自衛隊の給油活動を再開させる新テロ特措法案の今国会成立の協力を重ねて要請。また、「協議機関をぜひつくり、合意を得るようにしてもらいたい」と求め、恒久法についても「協議を始めてほしい」と述べました。

 小沢氏は「自衛隊の海外派兵についての基本的な考え方がしっかり確立しない限り、派兵はしてはいけない」と述べ、恒久法で原則を明確にすれば容認する立場を示しました。

 協議機関設置は、野党党首会談に先立つ福田首相と公明党の太田昭宏代表との会談で呼びかけを決めたもの。日本共産党、社民党など他の野党との会談では提起がなく、事実上、与党と民主党の三党で基本問題を決めようという思惑です。

 国会での協議に関しては、民主党の鳩山由紀夫幹事長が十九日の講演で、「小委員会の活用は一考の余地がある」と発言しています。



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