2007年11月23日(金)「しんぶん赤旗」
英独仏は達成見込み
京都議定書 日本、現状は困難
気候変動条約事務局指摘
気候変動枠組み条約(UNFCCC)事務局は二十日ボンで、先進工業国の排出する温室効果ガスの総計が二〇〇五年に史上最高を記録したことを、事務局に提出された最新のデータに基づいて明らかにしました。先進国の継続的成長や東欧諸国の復興がその大きな要因であると指摘しています。
京都議定書に署名、批准した諸国が、議定書の二〇〇八年から一二年までの最初の約束期間に、一九九〇年の基準の約11%の削減の達成が予想されていることも示しました。これは議定書の目標である、先進工業国の5%削減を上回ります。
排出量の各国別では、日本は目標としている6%の削減には及ばず、現状では逆に6%の増加が見込まれ、追加措置を加えても0・5%の削減しか見込まれていません。欧州主要国では英国が19%、フランスが0・3%、ドイツは21・3%の削減が見込まれ、現状でも目標を超過達成する見込みです。
UNFCCCのデ・ブア事務局長は、いくつかの国々、特に欧州連合(EU)の国が政策を見直し、実行するならば15%の削減実現も可能だといいます。ただし、京都議定書批准国の中には、排出の上昇傾向が予想されている先進国もあるとしています。
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