2007年11月25日(日)「しんぶん赤旗」

気温上昇 2度未満に

政府に排出削減目標求める

市民が集会


 先進国の温暖化ガス削減目標を定めた京都議定書採択(一九九七年)から十周年を記念し、「市民が進める温暖化防止2007」が二十四日から二日間の日程で、京都市内ではじまりました。

 約二百人が参加。十二月にインドネシア・バリ島で開かれる気候変動枠組み条約第十三回締約国会議(COP13・MOP3)を控え、日本政府に平均気温上昇を二度未満に抑える削減目標の制定などを求めるアピールをしました。

 集会は九七年に京都市で開かれた国連気候変動枠組み条約締約国会議を機に、環境NGOの気候ネットワークが毎年開催してきたものです。

 参加者からは、日本政府に温暖化防止政策の転換を迫る意見が相次ぎました。十年間を検証した平田仁子・気候ネットワーク運営委員は「政府は産業・エネルギー転換部門対策を聖域化し、日本経団連の自主行動まかせにしている」と批判。総量規制や国内排出量取引制度など経済手法の導入の緊急性を訴えました。

 市民共同風車発電所にとりくむ鈴木亨・北海道グリーンファンド事務局長は「日本の自然エネルギー発電は、太陽光でも世界十三位くらいに後退している。自然エネルギー促進法で政府が低い目標を設定し、電力会社が枠をはめて自然エネルギーの普及をはばんでいる」と批判しました。

 一方、石炭火力発電所が一九九〇年以降激増し、日本全体の二酸化炭素排出量が二〇〇五年までに10%も増えていることが指摘され、政府の対策では削減目標の達成が危ういとして対策の見直しを求める意見が出されました。



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