2007年11月28日(水)「しんぶん赤旗」

労働契約法案の協議主体

厚労相「少数組合も」

小池氏質問


 日本共産党の小池晃参院議員は二十七日、厚生労働委員会で労働契約法案と最低賃金法改定案について質問しました。

 小池氏は、労働契約法案で就業規則による労働条件の引き下げを認める要件の一つに労働組合等との協議の実施を含めていることにふれ、多数組合だけでなく少数組合や労働者個人との協議も必要だということか、とただしました。

 舛添要一厚労相は、「少数組合など労働者の意思を代表する者が含まれる」と答えました。

 法案が対象とする労働者の範囲について小池氏は、雇用関係の存在を認める条件として経済的な従属性を考慮するとしている国際労働機関(ILO)勧告に日本も賛成したことを示し、請負契約についても労働者とみなすべきだと主張。実態調査などを通じて労働者の範囲の拡大を検討すべきだとのべました。

 舛添厚労相は、「さまざまな議論を取り入れて検討課題としたい」と答えました。

 小池氏は、法案では、就業規則の内容が周知され、合理的であればそのまま労働契約の内容となることを指摘。ジャノメミシンの営業社員が解雇されたときにはじめて「売上高二百四十万円以下は退職」という規則を見せられたという事件や、労働者が見られない場所に規則が置いてあるケースにふれ、法案は労働者保護にならないとのべました。

 最賃法改定案については、生活保護制度でも勤労に伴う被服費や知識・向上のための経費を勤労収入から控除するしくみがあることを示し、勤労にかかる経費も国の責任で最賃を決める際の生計費として考慮に入れるべきだと主張しました。

 青木豊労働基準局長は、「どう考慮するかが問題。今後審議会で検討されるものと考える」と答えました。



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