2007年11月29日(木)「しんぶん赤旗」
紙議員
米軍夜間訓練やめよ
矢臼別で自治体無視し拡大
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北海道の陸上自衛隊矢臼別(やうすべつ)演習場で行われた米海兵隊の実弾射撃訓練で、初めて銃や機関銃などの小火器を使用した問題について、日本共産党の紙智子議員が二十八日の参院沖縄北方特別委員会で取り上げ、政府の姿勢をただしました。
紙氏は、米軍が沖縄から矢臼別に実弾射撃訓練を移転する際、夜間訓練や小火器使用などを地元自治体に説明せず、その後、危険な訓練を拡大していると批判。「夜にズドーンと撃たれると、子どもが怖がって眠れず、牛もびっくりして乳が出ない。北海道も関係町(厚岸、浜中、別海の各町)も『夜間訓練はやめてほしい』と訴え続けている」と指摘し、政府が米軍の夜間射撃の弾数を把握しているのかと迫りました。
防衛省の地引良幸地方協力局長が「夜間射撃の弾数は承知していない」などと答弁。紙氏は「地元の報道によると、155ミリ榴(りゅう)弾砲は夜間百九十発で、過去最大だ。政府も実態をつかみ、やめさせるようにすべきだ」と述べ、日米地位協定の改定に向けた交渉を強く求めました。
高村正彦外相は、「米軍の活動に関する地元の切実な声に耳を傾けて理解と協力が得られるよう努めたい」と述べ、あくまでも米海兵隊の夜間訓練や小火器使用を容認する姿勢を示しました。岸田文雄沖縄北方担当相は「関係省庁がしっかり丁寧に対応し、生活の安心や安全を確保していかなければならない」と述べました。
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