2007年11月30日(金)「しんぶん赤旗」
自民・民主党首会談
小沢氏「合意文書案つくった」
派兵恒久法づくりなど確認
民主党の小沢一郎代表は二十九日、テレビ朝日の番組で、福田康夫首相と「大連立」構想を話し合った今月二日の党首会談の際、安全保障政策などに関する合意文書案を交わしていたことを明らかにしました。首相が素案を示し、双方の主張を踏まえて修正を加え、同じ内容の文書にしてともに持ち帰ったといいます。
同会談では、自衛隊の海外派兵をいつでも可能にする派兵恒久法づくりが話し合われたことが明らかになっていますが、それを文書という形で具体的にすり合わせていたものです。
番組で小沢氏は「会談の中身をいうのは変だが、お互い(同じ文書を)写しあって確認した。そのメモは(今も)持っている」と明言。会談のなかで福田首相は「自分にとって連立が一番の優先課題だ。それを前提とするなら(新テロ)特措法案も民主党がだめなら仕方ない。安全保障の原則を変えてもいい」と発言したといいます。
小沢氏はその文書の存在について「福田さんがこういったじゃないかとか、ああいったじゃないかというのは酷だ」と福田首相を擁護し、文書も公開しない意向を示しました。
また小沢氏は、福田首相の問責決議案の取り扱いについて「まだ考えていない。(国会会期をさらに)延長してまで政府が(新テロ特措法案の再議決を)やるのかの方針もまだわからない」と述べました。
これに関連し、町村信孝官房長官は二十九日の記者会見で「そういう文書はみたことがない」と語りました。