2007年12月3日(月)「しんぶん赤旗」
エサ代暴騰で赤字最悪
酪農危機打開へ集会 北海道釧根地区
北海道釧路・根室地区の酪農家百三十人余が二日、標茶町で「酪農危機突破釧根集会」を開きました。トラクターを先頭に「乳価大幅引き上げ」と書いたのぼりを掲げ、デモ行進しました。北海道農民連釧根地区協議会(石沢元勝議長)が主催しました。
石油製品高騰やバイオ作物の増加で飼料穀物が急騰。トウモロコシが前年比164%と軒並み値上がり、トラクター燃料など生産資材は20%も上昇しています。一方、生産者乳価は据え置かれ、酪農家は平均三百万―五百万円の赤字を背負っています。
別海町の男性(54)は「過去最悪の赤字だ。このままじゃみな死んじゃう。メーカーは最高の利益をあげ、これは人災だ」と訴えました。
石沢議長は「懸命に働いてもこの事態だ。乳業メーカーに乳価引き上げを強く要求したい」と訴えました。岩崎和雄書記長も(1)今年中に生産者乳価の四月までさかのぼった引き上げ(2)政府の生産者補給金の早急な改正―を求めました。
標茶町の男性(60)が「三十数年酪農をやってきたが、今のエサ暴騰はわれわれの努力だけでは越えられない。危機打開にみんなで声をでかくしていこう」と訴えると、「よおーし」の掛け声が飛びました。
日本共産党から紙智子参院議員が出席し、激励しました。