2007年12月7日(金)「しんぶん赤旗」
消防広域化は自主判断
市町村に 「不利益扱いしない」
佐々木議員に政府答弁書
日本共産党の佐々木憲昭衆院議員が提出した「市町村消防の広域化に関する質問主意書」に対し、このほど政府の答弁書が出ました。主意書は、政府・消防庁が二〇一二年度までの期限を示して、市町村の消防本部を統廃合する「消防広域化」を推進していることについてただしたものです。
答弁書は、消防広域化は「市町村の自主的な判断により行われるもの」とし、市町村が広域化を行わなかったことにより「不利益な扱いを受けることとなるものではない」と回答。
広域化の基本指針や推進計画に「拘束されるものではない」ことを明言しています。
施設や人員など市町村の消防力が政府の示す「整備指針」の水準に達していないことについて答弁書は、「整備指針に定める消防力が確保されるよう、助言や支援をしてまいりたい」と答えています。
また、全国の消防力の充足率が75%程度で推移している要因が、国による地方財政へのきびしい対応と総定員削減政策にあることを、政府自ら認めています。答弁書からは、市町村消防力を充実するうえでも“強制的”な広域化でなく、国が決めた「整備指針」を堅持・実行するための諸施策の必要性が浮き彫りになっています。