2007年12月9日(日)「しんぶん赤旗」
「イラク戦争価値無し」
米兵家族の6割にも
【ワシントン=山崎伸治】米紙ロサンゼルス・タイムズとブルームバーグ社が行った共同世論調査で、ブッシュ大統領への支持が高いとされてきた兵士の家族の間でも、イラク戦争反対の声が強まっていることがわかりました。「イラクで戦争をやる価値があったか、なかったか」との問いに対し、家族にイラク派遣兵・帰還兵のいる人たちでは60%が「なかった」と答えており、全体の60%と同じでした。
七日付の同紙は「強力な軍関係者の支持が戦争五年目で縮小していることの現れ」と分析しています。調査は十一月三十日から十二月三日にかけて行われました。
米軍のイラク撤退について、「今すぐ」「来年中」「戦争に勝つまで」のいずれかを尋ねたところ、「今すぐ」と答えたのは家族にイラク派遣兵・帰還兵のいる人たちでは27%で、全体の23%を上回りました。最も多かったのは「来年中」で、それぞれ42%、41%でした。
同紙は、兵員不足で入隊年限が三十五歳から四十二歳に引き上げられた結果、「戦闘部隊は数千人の配偶者と子どもを残すことになっている」と指摘。派兵期間が長引き、回数も増えていることが兵士を疲弊させ、「ブッシュ氏とその戦争戦略への反発を強めている」と分析しています。
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