2007年12月11日(火)「しんぶん赤旗」
薬害肝炎
全被害者救済 原告らが迫る
首相は面会せず
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薬害C型肝炎訴訟原告団・弁護団と支える会は十日、患者の切り捨てを許さず、全面解決の決断を福田首相に迫る「要請行動」を行い、首相官邸を訪れて、大野松茂官房副長官と面会しました。
大野官房副長官は「忙しくて日程が取れない」「会うことは無理」「総理に伝えるが返事をすることは約束できない」などと回答。原告代表らを失望させました。
記者会見した全国原告団代表の山口美智子さん(51)は「政治決断をしてくれるものと信じていました。裏切られた。この内閣に期待できません」と涙で抗議しました。大阪訴訟原告団代表の桑田智子さん(47)は「何と冷たい内閣。命の問題は待ったなしです」と声を詰まらせ訴えました。
面談を前にして原告ら三百人は、東京・日比谷公園から国会、首相官邸まで行進してアピールしました。
官邸前での要請行動では、日本共産党の小池晃参院議員と高橋千鶴子衆院議員が「患者の声を聞かない政治は間違っています。一人残らず救済させるためにがんばります」(小池議員)「今求められているのは総理の決断。局面打開のためともに奮闘しましょう」(高橋議員)と決意をこめました。仁比聡平参院議員も国会質問を終えてかけつけました。
原告団・弁護団は九日の都内での会合で、十三日の大阪高裁の和解案骨子が、被害者を切り捨てる内容だった場合は、これを拒否することを決めています。
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