2007年12月12日(水)「しんぶん赤旗」
年金 特定困難1975万件
「最後の一人まで払う」と政府公約
首相「解決するといったかな」
約五千万件の「宙に浮いた年金」問題で、このうち約千九百七十五万件(38・8%)はコンピューター上での照合作業で本人を特定するのが困難であることが十一日、社会保険庁の推計でわかりました。政府の対策が長期化するのは必至で、舛添要一厚労相は記者会見で「期限はエンドレス。できないこともある」と居直りました。七月の参院選前に、政府は「最後の一人、最後の一円まで年金を払う」と公約してきましたが、実現は難しくなり、政府の公約違反は明白です。
舛添厚労相は「来年三月が終わればすべて年金問題が、ばら色の解決ができて全部終わっているという誤解があったんだろう」などと述べました。
福田康夫首相は「解決するといったかな」と開き直りました。
社会保険庁の推計によると、該当者がすでに死亡しているなどの記録は約千五百五十万件。今週から実施しているコンピューター上の照合作業記録を統合できそうだとわかったのは、約千百万件(21・6%)にとどまりました。
コンピューター上の照合作業で本人を特定するのが困難な約千九百七十五万件のうち、死亡していると考えられる人の記録、漢字カナ変換が正しくされていない人の記録などを除いた「なお対応困難な記録」は約九百四十五万件にのぼります。
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