2007年12月12日(水)「しんぶん赤旗」
政治資金
「合意」の法案化確認
与野党国対委員長会談 共産党は不同意表明
与野党の国対委員長会談が十一日、国会内で開かれ、政治資金規正法改正についての与野党実務担当者会合でまとめられた「合意事項」を法案化することで、自民、民主、公明、社民、国民新党の五党が一致しました。日本共産党の穀田恵二国対委員長は、今回の「合意事項」と、その法案化推進には同意できないとの立場をあらためて表明しました。
穀田氏は、政党交付金(助成金)は国民の税金を原資とする政治資金そのものであり、交付金を受け取る政党の収入の大半を占めていると指摘。現行で五万円以上となっている使途の公開を全面公開とすることについては、当初から自民、公明両党も主張し、協議でも異論が出ていないにもかかわらず、「合意」取りまとめ段階で突然法改正の対象から除外されたと述べ、「きわめて遺憾であり、到底納得できない」と批判しました。
また穀田氏は、「合意事項」には、収支報告書のインターネット公開など、部分的に評価できるものもあると指摘。そのうえで、「政治資金適正化委員会」設置や「登録監査人」制度の導入は、国民の不断の監視のもとにおくことを基本とすべき政治資金の公開制度に異質なものを持ち込むことになり、運用によっては政党の政治活動への介入になる恐れもあることから、いずれも認められないと述べました。
穀田氏は、協議の当初から、日本共産党は企業・団体献金や政党助成金など、政治資金の「入り」(収入)の問題の協議を提起したにもかかわらず、協議の中心が「収支報告書の記述の適正化」や「領収書問題」に限られたことはきわめて遺憾だと発言しました。
自民など五党は、「合意事項」の法案化と今国会中の成立に向けて引き続き協議することを確認しました。
議論のなかで、自民党は、政党助成金の全面公開について、来年の通常国会でかならず議論すると述べました。