2007年12月12日(水)「しんぶん赤旗」
ネットいじめ把握急げ
衆院委 文科省に石井議員
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日本共産党の石井郁子議員は十一日、衆院青少年問題に関する特別委員会で、インターネットにおけるいじめの問題について質問しました。
石井氏は、文部科学省が十一月十五日に発表した「生徒指導上の諸問題の現状」で、初めてネットいじめの件数が明らかになったと指摘。「全国で四千八百八十三件だったが、正確に実態が把握された数字か」とただしました。
文科省の布村幸彦審議官は、中高生に高い数字がでたことや、今後増えていくことが懸念されると結果を分析し、「今後も、より適切に実態に迫れるように考えていきたい」と述べました。
石井氏は、識者らが「携帯電話をもつ子どもの数からして、氷山の一角ではないか」「一ケタ違う」とコメントしていることをあげ、「さらに適切な実態把握につとめる必要がある」と指摘。事件に発展するケースがみられたインターネット上の掲示板『学校裏サイト』の調査について質問しました。
文科省の田中敏審議官は、サイトの状況や内容など調査する予定とし、「今年度中に結果をまとめる」と答弁しました。
石井氏は、いじめ問題が深刻化する背景に学校教育のなかで子どもの権利条約が生かされていないと指摘し、「条約の立場で学校も、行政も取り組む必要がある」と迫りました。布村審議官は「子どもたちの権利を守るという教育も含めて適切な対応ができるよう努力する」と述べました。