2007年12月12日(水)「しんぶん赤旗」
トヨタの過労死問題
海外マスコミが報道
トヨタ自動車での過労死問題を海外マスコミがこのところ相次いで報道、「GMにかわって世界一になろうとする日本の自動車企業」で、過労死にいたる異常な労働慣行があると告発されています。
トヨタ自動車で働いていた夫の内野健一さんが過労死した事件の裁判で、原告の妻、博子さんが先月末、名古屋地裁で全面勝訴したことは、ロイターやAP通信、CNNテレビなど海外マスコミが一斉に報じました。その後も、トヨタの労働慣行に注目した海外マスコミが内野さんらの告発の内容を詳しくとりあげ、掘り下げて報道するようになっています。
ロイター通信は五日、内野さんが外国特派員協会でおこなった記者会見をもとに詳しいリポートを配信。CNNテレビや世界の自動車関連メディアが一斉に報道しました。
同通信は、内野さんが百時間以上の「サービス残業」を無償でおこなっていたことなどを特筆。「慣例化されたサービス残業で苦しんでいる人がたくさんいます。これが二兆円の利益に貢献しています。トヨタが発展を続けるなら一部でも還元してほしい。それでこそ世界一です」との博子さんの発言を引用。「労働者が企業のために私生活や幸福まで犠牲にするよう求められることがあまりにも多い」と書いています。