2007年12月13日(木)「しんぶん赤旗」

温暖化防止2007バリ

閣僚級会合が開幕

国連総長 先進国に主導求める


 【ヌサドゥア(バリ島)=鎌塚由美】京都議定書後の温暖化防止の枠組みをつくる国連気候変動枠組み条約第十三回締約国会議(COP13)と京都議定書第三回締約国会合(COP/MOP3)の閣僚級会合が十二日、開幕しました。百三十カ国以上の環境相が参加し、次期枠組みの交渉内容を盛り込んだバリ・ロードマップ(行程表)を策定する見込みです。

 開幕の全体会合では、国連の潘基文(パン・ギムン)事務総長やインドネシアのユドヨノ大統領らが発言。潘事務総長は、温暖化の「科学的根拠は明確で、その衝撃は現実のものである。行動するときは今だ」と各国の政治的意思の発揮を訴えました。温暖化の影響では、対応手段を持たない途上国がしわ寄せを受けていることに触れ、先進国が「排出量削減で主導し続ける」よう強調しました。

 インドネシアのユドヨノ大統領は、枠組み条約の原則である「共通だが差異のある責任」に触れ、「この重要な原則を今、明確にしなくてはならない」と指摘。「米国なしには気候変動の問題を効果的に取り組むことはできない」と訴えると、会場から拍手がわきました。

 枠組み条約のデ・ブア事務局長は、閣僚級会合では▽京都議定書後の枠組みへの「交渉の公式な開始」▽そのための「意欲的な議題」▽二〇〇九年までの交渉終了、の三点での合意が求められると改めて指摘。バリ会議で進展がないまま「人々を失望させることはできない」と述べ、政治家たちの責任を強調しました。



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