2007年12月13日(木)「しんぶん赤旗」

核兵器解体の交渉を

ローマ法王が呼びかけ


 ローマ法王ベネディクト十六世は十一日、「二〇〇八年世界平和の日」のメッセージを発表し、現存する核兵器の解体にむけた交渉を再開するよう世界各国に呼びかけました。


 バチカンは、ベトナム戦争が激化していた一九六八年以来、毎年一月一日を「世界平和の日」とし、戦争のない平和な世界を求めて祈りをささげています。この日に向けてローマ法王が発表するメッセージは伝統的に各国首脳や国際機関の責任者へ送付されています。

 ローマ法王は今回、「紛争の克服と軍縮」という節を設け、「ますます多くの国々が軍拡競争に没頭している」と遺憾を表明。「善意を持つすべての人々にとって、とりわけ核兵器の分野で効果的な軍縮を目的とした具体的な合意に到達することが本当に求められている」と強調しました。

 法王はまた、各国の首脳に向けて、「現存する核兵器を漸進的かつ相互の合意にもとづいて解体することを目指した交渉をより強い決意を持って再開するよう要請する」と述べました。これは「人類の未来に懸念を抱いているすべての人の願いと共鳴する」とも強調しています。

 法王は地球環境問題も重視し、「環境バランスを尊重しながら、万人の幸福を確保することのできる持続可能な発展モデル」に合意することが大切だと指摘しました。



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