2007年12月14日(金)「しんぶん赤旗」
“母の涙、繰り返さぬ”
南京事件70年 記念式典
8千人参加
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【南京=山田俊英】一九三七年、中国侵略中の日本軍が引き起こした南京大虐殺事件から七十周年を迎えた十三日、現地で記念式典が行われ、内外から約八千人が参加しました。主催者を代表して青年の代表が「南京平和宣言」を読み上げ、「母親が再び泣かないよう、人類から戦争がなくなるよう、平和がすべての人のものになるよう、平和を愛する人は団結しましょう」と呼びかけました。
式典は、拡張工事を終えてこの日公開された南京大虐殺遭難同胞記念館の広場で開かれました。午前十時、全市でサイレンが鳴り、市民がいっせいに黙とうしました。
地元の江蘇省を代表してあいさつした許仲林・省政治協商会議主席は「日本では少数の人々が南京大虐殺の事実を否定し、歴史をわい曲している」と批判し、「新しい記念館は中日友好と平和に貢献するものになると信じる」と述べました。
日本からは日中友好協会、日本平和委員会や歴史問題に取り組んできた人たち数百人が出席しました。
同日午後には市内で、中国抗日戦争史学会などが主催する国際学術シンポジウムが開かれ、中日米仏などから参加した学者、専門家約八十人が南京事件に関する研究成果を交流しました。
南京大虐殺事件 一九三七年七月、中国への全面侵略に踏み切った日本軍は同年十二月十三日、国民党政府の首都・南京を占領しました。
日本軍は占領前から翌年三月ごろまで、同市とその周辺で中国軍捕虜、一般市民の殺害、レイプ、放火、略奪など戦時国際法に違反する残虐行為をはたらきました。
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