2007年12月15日(土)「しんぶん赤旗」

薬害肝炎・年金記録・原油高

すぐ解決すべき3つの問題

志位委員長が主張


 日本共産党の志位和夫委員長は十四日、国会内で記者会見し、新テロ特措法案廃案への決意を表明すると同時に、「国民生活にとって年を越せない喫緊の課題がある」と述べ、暮らしにかかわる三つの問題をあげました。

 一つ目は、薬害肝炎の問題です。志位氏は、大阪高裁が示した薬害C型肝炎訴訟の和解案を原告側が拒否したことについて、「被害者全員の一律救済を求め、『この大原則は譲れない』と主張する原告の姿勢は、当然の態度だ」と指摘。「(原告からは)『命の重さを差別するのか』という非常に厳しい問いが突きつけられている」と述べ、「首相自らが政治的な決断によって、すべての被害者の一律救済をはかるべきだ」と強調しました。

 二つ目は、年金記録問題です。志位氏は、未統合になっている五千万件の年金記録のうち二千万件近い記録で、本人の特定が困難であることが明らかになったことについて、「(政府・与党)自らの公約に違反したもので、これ自体、厳しくただされなければならない」と強調しました。

 同時に、志位氏は日本共産党がかねてから、すべての国民に年金の納付記録を送る「一億人レター作戦」を実施し、国民の知恵と情報に依拠して解決するよう主張して、「コンピューターの中だけで突合しても解決はつかない」と指摘してきたことを説明。「事態は私たちが指摘した通りになっており、今からでも一億人すべての国民への通知を真っ先にやるべきだ」と主張しました。

 そのうえで志位氏は、「『消えた年金』問題についても、国民が本当に信頼と安心をもてるような行程表をもう一回、年内に作り直すということをやらなければならない。政治の責任で決断すべきだ」と述べました。

 志位氏が指摘した三つ目の問題は、原油の高騰です。志位氏は、「大変な不安が国民の中に広がっている」として、「根本的には、国際的な投機規制のための協調という問題があるが、同時に、原油高で被害を受けている方々への緊急の減税措置などが必要」と指摘。「それを年内にしっかりやって、この問題での不安で年を越せないという事態を絶対につくらないことが大切だ」と強調しました。



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