2007年12月15日(土)「しんぶん赤旗」
天下り 調達実績に直結
軍事利権 井上議員「メスを入れよ」
参院委
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日本共産党の井上哲士議員は十三日の参院外交防衛委員会の一般質疑で、自衛隊の装備調達と天下りの実態を示し、軍事利権問題をただすためには「この問題に切りこむべきだ」と迫りました。
井上氏は、防衛省からの受注額上位十五社に天下りした防衛省・自衛隊幹部が四百五十九人(二〇〇〇年以降)に達することを指摘。このなかで、陸上自衛隊と技術研究本部だけから受注(〇一―〇六年で二千百四十一億円)している小松製作所をとりあげました。
同社への天下りは、十九人で陸自が十四人を占めています。
井上氏は「天下りが調達実績に結びついている姿が見えてくる」と追及しました。
石破茂防衛相は「自衛隊時代につちかった能力、知見、経験を生かしたいというのは、あってしかるべきだ」と当然視しました。
井上氏は、海上自衛隊と技術研究本部だけから受注している「アイ・エイチ・アイ・マリンユナイテッド」(〇一―〇六年で九百四十二億円)でも、天下りした四人全員が海自からだと指摘。そのうえで、官房長官のもとに設置された「防衛省改革会議」では、この天下りの問題が正面から課題とされていないことを批判しました。
町村信孝官房長官は「国民の疑惑を招かないように、しっかりした答えを出していきたい」と答弁。井上氏は「組織いじりに終わることなく、きちっとメスを入れるべきだ」と求めました。
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