2007年12月19日(水)「しんぶん赤旗」
灯油高 冬越せぬ
札幌 値下げ求めデモ
灯油のポリタンクをガンガン打ち鳴らし、「もう我慢できない」「灯油値下げしろ」―。十八日、雪の積もる札幌市で唱和が響きわたりました。国民大運動道実行委員会と道消費者団体連絡会がよびかけた緊急デモと抗議行動。道庁前に集まった百人の人たちが福祉灯油の実施・増額と石油製品の値下げを訴えました。
防寒着に身を包んだ女性(58)=同市北区=は「これからが本格的な寒さなのに、こんなに高い灯油では誰だって買えません。凍え死ねというのでしょうか。急いで対策を打ってほしい」と憤ります。
デモに先立ち、道消費者団体連絡会の笽島満恵代表幹事は「原油高騰で政府は十一日に緊急対策方針を出しましたが、これでは冬は乗り切れません。私たちの我慢は限界を超え、自民党は国会を延長してなにがなんでも新テロ特措法を通そうとしています。戦争の油があるなら、家庭に回してほしい」と訴えました。
参加者は、自民党道連と大もうけを続けている石油元売り大企業の玄関前で「灯油価格を引き下げろ」「元売り会社は利益を吐き出せ」と怒りを込めて訴えました。
市町村が低所得の高齢者や障害者、母子世帯に灯油を助成する「福祉灯油」制度は、各地の住民や民主団体の運動と日本共産党の緊急要請で百八十市町村のうち、半数を超える九十五市町村が実施を決定しました。残る七十八市町村も実施を検討しています。
デモ終了後、代表二十人が道庁を訪れ、福祉灯油の増額を求めて要望書を手渡しました。