2007年12月20日(木)「しんぶん赤旗」

座間に米新司令部

発足に住民抗議

陸軍第1軍団 司令官「歓迎されない」


 米国の先制攻撃戦略を推進する在日米軍再編の重大な具体化として、米陸軍キャンプ座間(神奈川県座間市、相模原市)に「米陸軍第一軍団前方司令部」が十九日、地元住民らの抗議の中で発足しました。「基地の恒久化につながる」などとして自治体や地元、住民の懸念が強く、神奈川県や周辺自治体の首長は同日の発足式典に欠席しました。


 キャンプ座間正面ゲート前では、前方司令部発足に反対する多くの住民や平和団体が抗議行動をし、基地内にも抗議の声が響き渡りました。第一軍団(米ワシントン州フォートルイス)のジャコビー司令官は、「われわれが歓迎されていないことは理解している」と認めました。

 前方司令部設置はもともと、イラク・アフガニスタン作戦も含め、アジア・太平洋全域への「急派」を任務とする第一軍団の部隊派遣を、いっそう迅速に行うことを目的に進められました。日米の軍事一体化がさらに促進されることになります。ジャコビー司令官の下で、パーキンス在日米陸軍司令官が前方司令部の責任者となります。

 ジャコビー司令官は発足式典で、「第一軍団は陸上自衛隊と多くの演習をこなしてきた。今後は演習だけでなく、年間を通じて彼らとの関係を発展させることができる」と述べ、日米同盟のいっそうの強化を強調しました。

 今年八月、三十人規模で第一軍団前方司令部の「移行チーム」が発足。十九日までに約二十人が第一軍団司令部から移ってきましたが前方司令部が最終的にどのような規模になるのかは明らかにされませんでした。



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