2007年12月21日(金)「しんぶん赤旗」
08年度予算財務省原案
生活保護下げ見送り
二〇〇八年度予算原案について財務省が内示した二十日、厚労省は、生活保護(扶助)基準の引き下げを都市部を含め、見送ったことを明らかにしました。同省は、低所得者の消費水準と比べ生活扶助が高いとして引き下げを検討していました。「引き下げはさらなる貧困を招く」との批判と国民の反対運動が見送りに追い込みました。
同省の研究会「生活扶助基準に関する検討会」の委員全員が、生活扶助基準の引き下げに懸念を表明していました。
三分の一ずつ削減し〇九年度に廃止するとしている母子家庭への加算の削減(二年目)については実施。「ダブルワークをしている実態を知っているのか」と撤回を求める声があがっています。
世論と運動の勝利
全国生活と健康を守る会連合会の辻清二事務局長の話 引き下げの見送りは、国民世論と運動が国の政治を動かしたもので、国民の勝利です。母子加算、老齢加算を元に戻させ、生活扶助基準を下げさせない運動をさらに強めていきます。