2007年12月21日(金)「しんぶん赤旗」

掃討作戦 中止求めよ

アフガン問題 井上議員迫る

各国の戦略見直し直視を


写真

(写真)質問する井上哲士議員=20日、参院外交防衛委

 日本共産党の井上哲士議員は二十日の参院外交防衛委員会で、アフガニスタンに派兵している各国から戦略見直しの声が相次いでいることを指摘し、政府に対し、米国に軍事掃討作戦の中止を求めるよう迫りました。

 この間、ブラウン英首相はアフガンの反政府勢力の壊滅を目指した軍事中心の手法から同国政府と反政府組織との対話を通じて和解を促進させる戦略に重心を移していく考えを表明。フィッツギボン豪国防相も軍事作戦は「大幅な方向転換をしない限り敗北する恐れがある」と述べアフガン国民の「心をつかむ」ための努力が必要だと強調しています。

 井上氏は、こうした動向を紹介し、政府の見解をただしました。

 高村正彦外相は、国際的な流れに逆らう給油活動再開に固執する考えを改めて表明。国内和平プロセスの促進については「カルザイ政権が何をやってほしいかをよく聞きながらお手伝いする」とだけ述べました。

 井上氏は、掃討作戦こそ和解の妨げだとして、「日本がお手伝いすべき一番の点は、掃討作戦をやめさせることだ」と強調。高村外相が「空爆の被害、ましてや誤爆などあってはならない」などと述べたのを受け、「ならば、米国にどのような働きかけをしているのか」と迫りました。

 高村外相は「当事者でないわれわれが口を出すことではない」などと答弁。

 井上氏は「テロとのたたかいと冠をつければ、人道に反してもいいということになれば重大な事態だ。相手がどこであれしっかりとものをいうべきだ」と批判しました。


もどる
日本共産党ホーム「しんぶん赤旗」ご利用にあたって
(c)日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 TEL 03-3403-6111  FAX 03-5474-8358 Mail info@jcp.or.jp