2007年12月21日(金)「しんぶん赤旗」

一律救済 きずな強く

薬害肝炎

原告「くじけぬ」

なぜ首相に届かない


 「私たちはこれで降伏したわけではありません。一律救済を貫いていきます」。二十日、厚生労働省内で記者会見した薬害肝炎全国原告団代表の山口美智子さん(51)はそう宣言しました。


 二十七歳になる九州訴訟原告の福田衣里子さんをはじめ、若い原告を念頭に山口さんはこう続けました。「原告には若者もたくさんいます。人生の一歩を踏み出すことが遠のきました。それが一番つらい」。涙で言葉をとぎらせながら山口さんは「これまでも何度もはい上がってきました。これしきのことでくじけません」と、新たなたたかいへの決意を語りました。

 大阪訴訟原告代表の桑田智子さん(47)は「当たり前の願いがなぜかなえられないのか。なぜ福田首相には届かないのか。悔しいです」と、国の理不尽な対応に抗議し、涙をぬぐいました。

 東京原告の浅倉美津子さん(57)は、「きょうですべてが終わるとがんばってきたけど、私の力が足りなかった。ごめんね。でも体にむち打ってがんばるからいっしょにがんばろうね」と泣きながら被害者によびかけました。

 「まだ続くのかという思い」と切り出した福田衣里子さんは「命の時間は、(他の人に)分けてあげることはできません。同じように救済してほしいと言っているだけです。政府が切り捨てても、残された被害者を見捨てて裁判を終えるわけにはいきません」と最後までたたかう意思を表明しました。

 大阪訴訟原告の女性はきっぱりとこうのべました。「私たち原告は、微動だにしない一律救済の強いきずなで結ばれているのに、国が微細なお金を提案したのはナンセンスです。世論とともに全員一律救済を求めてゆきます」



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