2007年12月23日(日)「しんぶん赤旗」

介護養成校 入学13%減

新規募集4校停止 低賃金に二の足

厚労省調査


 介護現場の担い手を育てる介護福祉士養成校(大学、短期大学、専門学校、高等学校の専門科)への二〇〇七年度の入学者数が、〇六年度と比べて二千五百九十三人(13%)減っていることが厚生労働省の調査でわかりました。介護労働者の平均給与が月二十万円前後と、他の産業と比べて低く抑えられ、労働条件も厳しいことが、介護の仕事をめざす人が減っている原因の一つとみられます。

 調査によると、〇六年度は一万九千二百八十九人だった入学者が、〇七年度は一万六千六百九十六人に減少。定員数二万六千九十五人の64%しか満たしていません。一方、養成校の数は、〇六年度の四百五校(四百八十一課程)から、〇七年度は四百十九校(四百八十六課程)に増えました。受け入れ校が増えているにもかかわらず、学生が入らない現状を示しています。

 〇七年度に新規募集を停止した養成校数は四校、募集停止課程数は十四にのぼります。

 現在、約百万人が介護労働者として働いています。政府は高齢者の増加を見込み、二〇一四年までに介護職員を四十万―六十万人増やす必要があるとしていますが、このままでは介護現場の人材不足はさらに深刻になることが予想されます。

 高齢者の家族や介護労働者は、「介護従事者の生活が保障され、安心して仕事に取り組めるよう待遇改善を図る」ために、介護報酬の抜本的引き上げなどを求めています。

グラフ

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