2007年12月26日(水)「しんぶん赤旗」
教科書検定
那覇市議会が意見書
文科省「指針」容認できぬ
沖縄戦「集団自決」をめぐる教科書検定で、訂正申請した教科書会社に対し文科省が書き直しを求める「指針」を伝えたことについて、那覇市議会は二十五日、「軍の強制をあいまいにし、到底容認できない」とする意見書を全会一致で可決しました。意見書は、議会運営委員会で日本共産党市議団が全会派に呼びかけていたものです。
意見書では、沖縄戦における「集団自決」の実相、体験を無視し文科省が再度の書き直し「指針」を伝えたとして、「『沖縄戦の事実を正しく伝えてほしい』との市民・県民の思いに応えるものでなく、軍の強制をあいまいにする」と厳しく批判しています。
その上で「文科省は、『沖縄戦の事実を歪曲してはいけない』との市民・県民の声を真摯に受け止め、速やかに検定意見を撤回し、記述を回復」するよう求めています。
同市議会が教科書検定問題で意見書を可決したのは、五月に次いで二回目。
渡久地修・党市議団長は「市民・県民の意思を無視し、文科省が指針を出したことは許せない。意見書の可決は、検定意見が撤回され軍強制の記述が復活するまでたたかいぬく新たな出発点になると思う」と語っています。
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