2007年12月28日(金)「しんぶん赤旗」
検定意見の撤回要求
沖縄で集会 文科省に抗議
「集団自決」
「『集団自決』軍命削除の撤回を 教科書に真実を」―。高校歴史教科書の沖縄戦「集団自決」の記述で、日本軍の強制を認めず検定意見も撤回しなかった検定審議会答申に抗議する緊急集会が二十七日夜、沖縄県庁前の県民広場で開かれました。広場には七百人以上が集まり、沖縄戦の真実を伝えたいという思いであふれました。主催は「６・９沖縄戦の歴史歪曲（わいきょく）を許さない県民大会実行委員会」です。
「文科省は誤った検定意見をただちに撤回し、訂正申請の審議をやり直し」などを求めるアピールを採択しました。
沖縄県子ども会育成連絡協議会会長の玉寄哲永さんは、東京での要請行動について報告。自民党の山崎拓氏から「軍命令の証拠がそろわない」などと理由を告げられたことについて、手りゅう弾を渡された自身の家族の体験を語り、「それ以上証拠と言うならあの人たちにはもう通じない。ここに証人がいても（沖縄戦の）実態を消し去ろうとする国の強権のあり方をはね返すため、みなさんの力をお貸しください」と呼びかけると、拍手がわき起こりました。
琉球大学教育学部准教授の山口剛史氏が情勢報告に立ち、「日本軍の強制を文科省が事実として認めるまで運動を続ける」と力を込めました。日本共産党から沖縄県副委員長の前田政明県議があいさつしました。
参加した女性（２１）は「歴史の事実をゆがめる政府・文科省は許せない。子どもたちのためにも検定意見の撤回という私たちの声が届いてほしい」と話していました。
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