2007年12月29日(土)「しんぶん赤旗」
搬送2時間 女性死亡
消防署長「医師不足が一番問題」
吉井議員ら聞き取り調査
大阪府富田林市の女性(89)が二十五日未明、体調不良で救急搬送中、府内の三十病院から受け入れを断られ、約二時間後に市外の病院で亡くなっていた問題で、日本共産党の吉井英勝衆院議員と芹生幸一府議、上原さち子富田林市議は二十八日、富田林市消防署を訪れ、聞き取り調査をしました。
溝川秀敏消防署長らが応対。富田林市以外に、大阪市平野区、八尾市、松原市、柏原市、羽曳野市、藤井寺市、堺市、大阪狭山市、河内長野市の病院に計三十六回連絡したことをあげ、断る理由が「処置中」が十七件、「病棟で急患」が五件、「満床」が三件などであったことを話しました。
溝川署長は、「医師不足が一番の問題です。当直医を確保できず、ベッドを減らさざるを得ないため、『満床』の病院が増えています。地域の救急医療は地域で受け入れるのが最良ですが、富田林市では市外に出ざるを得ません」と厳しい現状を語りました。
吉井氏は、「救急医療体制をきちんと整えるために、財政支援の面では政治が一番責任を持たないといけません。現場でがんばっていらっしゃる救急隊員のみなさんの声を引き続き聞かせてください」とのべました。
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